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習得ステージとは?

能力変化にもモデルがある、と、思うの

このブログでは研修を「人の持つ何かの能力を変化させる行為」だとか、もっともらしくいうことがあります。その「能力の変化」にもいくつかのモデルがあります。

 《0→1モデル》

   新たに学ぶ。今までやってないことをできるようにする。

 《1→2モデル》

   強化。よりできるようにする。

 《-1→1モデル》

   矯正。間違ってたことを正す。

 

今回はとりわけ《0→1モデル》について時間軸で分析してみたいと思います。

 

どのくらい習得できてる?

「研修にひと④手間」でも登場しましたが「ある行動が身につくこと(習得)」には段階があると言われています。

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それが、知らない/わかる/できる/習慣化/人に教えられるの5段階です。この段階分けには諸説ありますが、私はこの5段階がしっくりきます。そして勝手に「習得ステージ」とか「習得5ステージ」と名付けております。

 

この5つのステージについて皆さんも思い当たる節がありませんかね?「学生時代の部活動」とかまさにこれですよね。

 

先輩に教えてもらい

 →素振りができるようになり

  →無意識によい動きができるようになり

   →いつかは後輩に教えるようになる

 

習得ステージの面白いポイントが2つあります。

わかるとできるの差が大きい

わかってもできないことってありますよね。あるいは、わかっている気になっているだけってやつ。研修の中では「試しにやらせてみて」わかった気にさせないことが大切です。

研修の中ではできるくらいまでしか取り扱えない

基本的に、習得の段階の真ん中「できる」までしか1回の研修では到達できないと考えてください。例えばバットの振り方を研修の中でわかる・できるまで習得できますが、日常的に素振りをするとか、試合という緊張状態の中で習慣化されたいつものスイングをするようにすることはできません

(「席を離れる時は机の上を整理整頓すること」くらいの習慣であれば2日間の研修でで身につくかもしれませんが…)

  

習得ステージを知っていると?

結局、このステージを知っておくとどう得なのでしょうか?

まず「インプットだけではダメかも」ってことに気づくことができます。公式を覚えたらドリルで試す。そうやって算数を学んだように、学んだことを実践させる必要性に気がつくはずです。

かつ、受講者が今どのステージにいるかを推測して、手を打つことができます。すでに「できる」まで来ているのであれば「習慣化」のための策を考えればいいですし、「知らない 」状態のひとに習慣化をしいてもやらされ感しか残りません。